
香りと滋味が重なりあう、日本の贅沢。
狭山茶と杵もち揚 ── 老舗同士が紡ぐ、静かで豊かな時間。
「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす」
そう詠われるように、狭山茶は“味の茶”として、古くから多くの人々に親しまれてきました。
その味を守り続けているのが、埼玉県所沢市に本社を構える「新井園本店」です。
新井園本店は狭山茶の自社茶園と製茶工場を持ち、数々の受賞歴を誇る茶師の思いを込めて、良質で美味しく、安心・安全なお茶を提供している老舗です。
同店が誇る狭山茶は「狭山火入れ」と呼ばれる伝統製法によって、濃厚で滋味豊かな味わいが引き出されています。
まろやかな口当たりと深みのある余韻は、一度味わえば忘れがたい印象を残します。
そして、この狭山茶と見事に調和するのが、茨城県那珂市にて昭和八年より米菓づくり一筋に歩んできた、日乃本米菓製造の「杵もち揚」です。
厳選された米を使用し、丁寧に蒸かした餅をじっくりと揚げる──
その工程のすべてに、職人の目と手と技が注がれています。
しょうゆ味は、熟成された醤油のふくよかさが余韻となって広がり、
しお味は、伯方の塩®が米の甘みと交わりながら、
素材の旨みとともに、ゆっくりと味わいを深めていきます。
狭山茶と杵もち揚のマリアージュ
狭山茶の厚みある旨みは、しょうゆ味の杵もち揚を包み込むように寄り添い、
香ばしさと茶の渋みが重なり合って、力強くも品のある余韻を残します。
塩味の杵もち揚には、狭山茶のほどよい渋みとふくらみが加わることで、
軽やかさの中に深みが生まれ、ひとくちごとに味の奥行きが感じられます。
さらに、和紅茶のやわらかな渋みとほのかな甘みも、このふたつの米菓に美しく調和します。
しお味とは自然に寄り添い、口の中をすっと整えるようなやさしい後味を生み出し、
しょうゆ味とは対照的に、紅茶のまろやかさが醤油のコクをやわらかく包み込み、
角の取れた、上品な丸みを添えてくれます。
このマリアージュが生み出すのは、ただの「美味しさ」ではありません。
味わいの中に物語が宿る、日本ならではの「奥ゆかしい贅沢」なのです。
お茶と米 ──
日本人の暮らしを支えてきた、ふたつの恵み。
五感をゆるやかに満たす、和の豊かさが、
きっと、あなたの心にも、静かに灯るはずです。